第12戦 ドイツGP

スターティンググリッドの上位にフェラーリ、ウィリアムズ、マクラーレンルノー
TOPチームがずらりと並び注目されたスタート。
2位のモントーヤがスタートミスして後退。
一方アロンソがいいスタートを決めてライコネンをかわして2番手に。
シュー兄-アロンソ-ライコネンというオーダーで始まりました。
しかしライコネンは早々にアロンソを抜き2位を奪回し、
シュー兄に劣らぬペースで追走しました。


1回目のピットストップでシュー兄が先に入り
ライコネンはピットストップを引っ張って逆転を狙いましたが、
差を詰めたものの逆転にはいたりませんでした。
第2スティントもライコネンはシュー兄に劣らぬペースで付いていき
後半に向けて面白い展開が期待されたその時、
突然ライコネンのリアウィングが吹き飛ぶハプニング。
リアウィングを失って制御が利かなくなりクラッシュしてレースを終えました。


このレースで活躍したのはBARのバトン。
予選で3位になるも、GP期間中にエンジン交換をしたペナルティのため13番手に降格。
中段グループから厳しいレースが予想されましたが
予選で燃料を多く積んで1回目のピットストップを大幅に遅らせ
その後のピットストップも遅め遅めする作戦を敢行。
この作戦が功を奏し最終ピットストップ前にはアロンソと2位争いする位置まで上げてきました。
そして最終ピットストップ。
通常のタイミングでピットインのアロンソに対して
ピットを遅めにする作戦のバトンは
このタイミングでの逆転を狙ってプッシュ。
しかし、バトンがピットアウトした場所はアロンソのわずか後ろ。
それでもバトンは諦めません。
2人は数周に渡り並びかけて抜いては次のコーナで抜き返すような熱いバトルを展開し、
その末にバトンは2位をもぎ取ってそのままフィニッシュ。
13位スタートを考えると2位フィニッシュは驚異的。
たらればですが、もしエンジントラブルなく予選グリッドそのままにスタートを切れていたら
1位争いを出来ていたのではないかと思うと残念でなりません。


一方、8番グリッドの佐藤琢磨はスタート後の混雑で9位にポジションを落としてしまいます。
序盤は中段グループに埋もれる展開になってしまいますが
オーバーテイクを仕掛け1つ1つポジションを上げていきます。
そして中段グループを抜け出した矢先に痛恨のスピン。
これでポジションを1つ下げてしまいます。
終盤はマシンバランスに苦しんでポジションを落とし8位フィニッシュ。


スピンについては凡ミスを犯したように見えましたが
どうやら琢磨はとんでもないトラブルに見舞われていたようです。
ドライバーを守るためにヘルメットと首を保護するHANSというデバイス*1が不良を起こして
ヘルメットが上手く固定されない状態だったそうなのです。
スピンした時にはヘルメットが90度回転して前が見えなかったとか……。
バトンのヘルメットもストラップが緩んで風圧で浮き上がってしまうというトラブルに見舞われ、
終盤はストレートでヘルメットを抑えていなければならず片手運転を強いられていたとか。
BARはこういった細かい部分でのトラブルがよく起きてます。
やっとTOPチームに追いつけるだけの戦闘力をつけてきたばかりなので余裕が無いのでしょうが、
こういった細かいトラブルを未然に防げる余力が付けられるかどうかが
今後TOPチームと渡り合っていけるかの鍵になりそうです。


ところでバリチェロさん。
クルサードのインをうかがった時にタイヤロックさせて突っ込み、
フロントウィングを失いましたね。
さすがプロ、良い仕事してますw*2

*1:ドライバーの首の後ろについている黒い物体です

*2:ヨーロッパGPでバリチェロに仕掛けた佐藤琢磨フロントウィングを失ったことに対して、「アマチュアのようだ」と発言したことに対する皮肉(笑