第9戦 アメリカGP

史上最悪のレース。


状況を簡潔にまとめると

ミシュランが持ち込んだタイヤが路面との相性で致命的な問題が発生し
レースディスタンスどころか10周程度の耐久性も保証できない。
しかも、問題となるのはオーバル部分の最終コーナーで
ここでクラッシュすれば高速でコンクリートウォールに激突する危険なポイントである。

ミシュランは耐久性を保証できるタイヤへの交換、
もしくは最終コーナー手前にシケイン設置という対策を打診したが
FIAがこれらを全て却下。

これを受けてミシュランユーザーの7チームは
フォーメーションラップに出たものの、
そのままピットに戻りスターティンググリッドにつくことは無かった。

レースに耐えられないタイヤを作ったミシュランに弁解の余地は無いでしょう。
インディアナポリスの路面状況が去年と今年では大きく変わっていたらしく
ブリジストンインディ500にも参戦している事でその情報は知っていたが
ミシュランは全く情報が無い中で見当はずれのタイヤが出来上がってしまったというが
それもまた競争でありブリジストンの勝利でしょう。


ただ今回のミシュランに現れた欠陥は致命的なもので大事故に繋がる可能性は非常に高かった。
実際、フリー走行中から問題が起き始めておりラルフはレース出場を見合わせるほどのクラッシュを喫していた。
ミシュランは非を認めた上で安全にレースを出来る対策を打診していたがFIAはルール遵守の一点張り。
結果、危険と分かっていながら走るわけには行かないと
ミシュランユーザーのチームが全てスタートラインにつくことなくリタイア。*1
ブリジストンユーザーの3チーム6台のみによる非常にくだらないレースが開催される羽目になったのです。


純粋に競争としてみれば今回の結果は当然でしょう。
しかし興行としてみた場合、史上最悪の大失敗。
個人的にはピットスタート+30秒静止ぐらいのペナルティーを与えてでもタイヤ交換を認めて
ショービジネスとして成立させるべきだったと思います。

*1:ボイコットではなく状況を的確に判断した結果と思いたい