第15戦 イタリアGP

最速なのに勝てないライコネン
今年何度目だろうか……。


ライコネン、エンジン交換ペナルティで10グリッド降格」
この言葉も今年何度目だろう。
それでもポールタイムを叩きだすのはライコネンの意地でしょうか。
しかもこれが普通の走りではなかったことがレースの中盤に分かったのです。


上位グリッドに付けた他車*1が軒並み2ストップ作戦の中で
ライコネンは1ストップ作戦を採用。
つまり予選では誰よりも重いマシンで誰よりも速く走ったのです。
身の毛がよだつような話ですね。
それでも10位降格の11位スタート。


ただ11位からでも勝てるだけの力は間違いなくありました。
スタートこそ上手く決められず11位のままでしたが
10位のビルヌーブがピットインして前が開けると追い上げ開始。
1ストップ作戦で1回目のピットインまでが引っ張れるライコネン
他車がピットインしている隙にみるみる順位を上げついには2位まで上がりました。
ライコネンがピットインして戻ってきた場所は5位でした。
この時点でライコネンはゴールまでノンストップ、
対して前を走っている4台はあと1回のストップ。
ライコネンに大きなアドバンテージがある状態で勝利も見えてました。


しかし、更なる不幸が襲い掛かったのです。


ライコネンの左リアの一部が剥離するトラブル発生。
タイヤ交換を余儀なくされたのです。
これによって1ストップ作戦のメリットは相殺され優勝も程遠くなりました。
このトラブルで11位まで後退したものの必死の追い上げで4位フィニッシュ。
しかし、ポイント争いをしているアロンソは2位フィニッシュなので
ポイント差を更に広げられる結果になったのです。
ライコネンにとってはトラブルに泣かされた1戦。
チャンピオンシップ争いもいよいよ厳しくなってきました。


優勝はポールポジションから一度もトップを明渡すことなくフィニッシュしたモントーヤ
ただし、そのレース内容はけっして楽なものではありませんでした。
残り3周になったところでモントーヤの左リアタイヤにもライコネンと同じトラブルが発生。
大幅にグリップを失いかなりタイムが落ち込んでしまいましたが
ここでタイヤ交換をしたらトップで帰ってくることは出来ません。
トラブル発生時点での2位アロンソとのタイム差は約10秒。
トラブルを抱えたタイヤを労わりながら
何とかゴールまでたどり着くための走りを余儀なくされたのです。
一瞬ヨーロッパGPでのライコネンがよぎりましたが
モントーヤはトラブルを抱えたタイヤでゴールまで走りきり
アロンソに抜かれる事もなく見事な優勝を飾ったのでした。


モントーヤ! よく頑張った! おめでとう!


話は変わってBARホンダ
予選が好調で3-4位スタートだったのに
終わってみればバトン8位、佐藤琢磨16位。
琢磨に至っては1回目のピットストップで上手く給油できていない懸念があったため
次の周に再度ピットインを余儀なくされた事で大きくポジションダウン。
その後重いマシン*2でペースが上がらず
ポジションを持ち直すことが出来ずに16位という結果に終わりました。
もうチーム自体がグダグダです。

*1:チームメイトのモントーヤ含む

*2:ガソリン入れすぎ?